【韓国文化紹介】韓国の民俗音楽と言えば「サムルノリ」

韓国文化

韓国の音楽と言えば、ほとんどの方が、K-POPを思い浮かべるでしょう。

わたしは日本の大学で韓国音楽について研究していたのですが、韓国音楽を研究していると言うと、大抵の人からは「K-POP?」と聞き返されました笑

ですが、韓国にはK-POP以外にも様々な音楽があるのです!

今回は韓国を代表する民俗音楽、「サムルノリ」についてご紹介しようと思います!

「サムルノリ」とは?

 

サムルノリ(사물놀이)を日本語訳すると、「四つの物の遊び」となります。

その名の通り、「サムルノリ」とは、四つの韓国の伝統的な楽器で演奏される音楽です。

 

「サムルノリ」では韓国の伝統的な楽器が使われているので、古くから伝わる音楽なのかと思われるかもしれませんが、実は1970年代末に誕生した新しい現代音楽です!

「農楽」という、村の祭りなどで古くから行われてきた韓国の伝統芸能を基に、その音楽を舞台芸術として発展させて作られました。

 

「サムルノリ」という名称は、元々、1978年に誕生したパーカッショングループの名前でした。しかしそのグループが世界的にとても有名になったので、その音楽自体を「サムルノリ」と呼ぶようになりました。

 

実際にどんな音楽なのかは、以下のURLをクリックして見てみて下さい↓

 

https://www.youtube.com/watch?v=nhagjIOH8XE

 

この映像は、「サムルノリ」を最初に作った人物である、キム・ドクス(김덕수)を中心としたグループの演奏動画です。

一心不乱に演奏する姿と、激しく力強い音楽に圧倒されるはずです…!

 

「サムルノリ」の楽器

サムルノリは、ケンガリ・チン・プク・チャングの4つの打楽器で演奏されます。

これらの楽器について詳しく説明していきたいと思います。

①ケンガリ

直径20cmの小型のゴングです。甲高く、とても大きい金属音を出す楽器です。

4つの楽器の中でリーダー的な役割を持つ楽器で、全体の音楽の流れをリードします。

 

②チン

直径約40cmのゴングです。残響が長く、低い音が出ます。

リズムの核となるタイミングで打つのですが、その残響音が全体を包み込み、音楽の安定感を生み出します。

 

③プク

直径約40cm・高さ約25cmの木の筒に牛革を張った締太鼓です。

韓国の伝統楽器の中でも最も原始的な形をしていると言われています。

 

④チャング

長さ約60〜70cmの砂時計型のつづみです。

韓国伝統音楽のほぼすべてのジャンルで用いられる韓国の代表的な伝統楽器で、右の鼓面は高く乾いた音、左の鼓面は低めの力強い音がします。

手で直接叩いたり、細い棒で叩いたりして音を出します。

素早い動きで派手なパフォーマンスを見せる場面もあり、サムルノリの花形楽器です。

 

 

「サムルノリ」の魅力

 

 

サムルノリの音楽は、打楽器しか使われていないにも関わらず、とても躍動的でずっと聞いていても飽きない不思議な魅力があります。テンポや音量の変化に富んだ音楽で、聞いているうちにどんどんと音楽の中に引き込まれていくことを感じます。

また、音楽だけを聞いてもおもしろいですが、演奏者の姿を見るとより一層「サムルノリ」の魅力を感じることができます。頭を激しく振りながら一心不乱に演奏する姿、華麗なバチさばきに圧倒され、自然と見入ってしまいます。

さらに、「サムルノリ」は複数人で演奏する音楽ですが、演奏者の息がぴったりと合っていることにも驚かされます。音楽が一つの渦のようになって観客たちを巻き込んでいくような感覚になります。

既存の伝統芸能を発展させ、新しい民俗音楽として誕生した「サムルノリ」。皆さんもぜひ、「サムルノリ」を聞いて、その魅力を感じてみて下さい!

 

ライター:SONO

 

 

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